# FDEとDS - エンジニアとコンサルタントの新しい役割を先取りしよう

公開日: 2026-06-03 / 執筆者: 箕輪　旭 / カテゴリ: DX人材, 人材・組織

ここ一年ほどで、**Forward Deployed Engineer（FDE）**という職種の求人が急増しています。IndeedとFinancial Timesの分析では、2025年1月から9月のあいだに800%以上増加しました。Salesforceは1,000人規模のFDEチームを作ると宣言し、OpenAIのようなテック大手も相次いで採用を発表しています。FDEと並列に重要視される職種として、**Deployment Strategst（DS）**というものもあります。

これら役割は爆発的に流行している一方で、具体的にどんな役割を担う人材なのかの要件定義があいまいで、「いわゆる常駐エンジニアと何が違うのか？」「フルスタックエンジニアの言い換えでは？」といった意見も多く見られます。

実はこれら役割は、確かにこれまでは便利屋的な常駐エンジニアに近いものでした。しかしAIエージェント時代に入って、その意味が大きく変わりつつあります。本記事ではこれからの時代におけるFDEとDSの重要性について考えます。

## FDEとDSの本来の定義

FDEとDSは、もともとソフトウェア企業のPalantirが生み出した役割で、2010年代に作られました。

二つの役割は、「顧客の現場に入り込み、製品を現実の業務で動かす」という同じミッションを、異なる角度から担います。DS（Deployment Strategist）は、現場に入り、顧客が本当に答えを出すべき問いを探り、プロジェクト全体を統括する役割。一方のFDE（Forward Deployed Engineer）は、その問題を動くシステムに変える役割です。いわゆるコンサルタントや営業エンジニアと違い、本番コードを書いてデバッグする「手を動かすエンジニア」である点が肝になります。DSが「何を解くべきか」を定め、FDEがそれを現場で動かす。この二人組が、少人数でプロジェクトを回します。

## 開発フェーズの「縦割り」が溶けていく

それではなぜ、この役割が今になって急に必要とされ始めたのか。

一般には、このように説明されます。「**AIが普及したが企業は使いこなせない。だから現場で設定してあげる人が要る**」。たしかにこれまで、そして現状はその側面もあるでしょう。しかし私は、これらの役割がむしろソフトウェア開発の中心に近づいていくと考えています。そして、その背景にあるのが**AIエージェントの普及**です。

これまでの開発は、フェーズごとの分業で成り立ってきました。多くのソフトウェア企業やコンサルティング企業では、要件定義・開発・運用という、大まかに3つの段階ごとに組織が分かれており、一連のプロジェクトの中でそれぞれに特化した部署が担当を受け持つ働き方をしていました。つまりエンジニアやコンサルタントは、**自分の所属する領域での専門性を縦に積み上げてきた**わけです。

ところが、AIエージェントの活用が主流になると、各フェーズの専門的な作業はしだいにAIが担うようになります。**人間に残るのは、フェーズ内の深い専門性ではなく、複数のAIエージェントを束ね、プロジェクト全体を前に進めるオーケストレーション**です。つまり、フェーズを縦に割って人を配置する必要はなくなり、**横串で全フェーズを担う少人数チームでプロジェクトを回す**ようになります。そして、この横串チームこそがDSとFDEです。問題を見極めて全体を統括するDSと、現場で手を動かすFDE。この二つの役割を持つ人材が、大規模なプロジェクトも少人数で回していきます。

## FDEとDSは、役割が変化している

PalantirのFDEとDSは、よく言われる通り、もとは客先に張り付いて製品を動かす高度な便利屋でした。それがAIエージェント時代に入って、エージェントを束ねる中心へと格上がりしたのです。**Palantirの役割が時代を先取りしていたというよりは、時代がこの役割に追いついた**と理解するほうが良いでしょう。FDEとDSが「ただの常駐エンジニアだ」という見方は、かつては正しかったのですが、これからは違います。

ここで、AIがフェーズの作業を担うなら、FDEも手を動かすのをやめて管理に徹すればいいのではないかと考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、そうはなりません。現場では予測できないことが必ず起きます。その場で判断し、責任を引き受ける主体が要る。それは人間にしかできず、判断するには現場に身を置いていなければならないからです。Palantirはこれを高級フレンチのウェイターにたとえており、優れたウェイターは厨房の一部で、客の注文が合わないと思えば「やめておいたほうがいい」と言える。能力ではなく、責任と判断の話です。だからFDEは、AIが浸透するほど価値が薄まるのではなく、むしろ重要な仕事に凝縮されていくことになるでしょう。

## おわりに

さて、ここまで新しい役割としてのFDEとDSについてみてきました、ここで、新たな問いが立ちます。フェーズを横断し、現場の不確実性を引き受ける能力は、従来なら現場で何年もかけて染み込ませてきたものです。この役割が当たり前になる世界で、それをどう育てるのか。この点については別の機会に整理したいと思います。

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出典: スタディメーター株式会社 — https://studymeter.jp/insights/4kfvmwhser

執筆者プロフィール: スタディメーター株式会社　代表取締役。オンライン学習サービス「Udemy」にて、非エンジニア向けの分かりやすく実践的なIT講座がベストセラーとなり、 これまでに25万人以上を指導。さらに活動の幅を広げるため、2020年にスタディメーター株式会社を創業。 「挑戦したくなる世界」の実現を目指して、新しい一歩を踏み出したい人のサポートに取り組んでいます。
